監督:マリク・ベンジェルール
原題:Searching for Sugarman
南アフリカじゃ、オレはヤバイぜ
ブルース調の曲と断片的につながれるさまざまな人々のインタビューに眠りを誘われて、ウトウトしながら見てしまいました。題材は面白かったけど、映画のテンポはちょっと苦手でした。
このドキュメンタリー映画の主人公ロドリゲスは1970年代アメリカでレコードをリリースするも全くヒットせず2枚で引退する。が、なぜか南アフリカでその曲が大ヒット。しかし、本人は南アフリカでのヒットを知らず、彼のファンには彼は不遇の死(ステージ上での自殺説など)を迎えたと思われていた。約20年その状態でしたが、彼の娘がネット上での彼のお訪ね記事を見つけコンタクトを取り、ファンたちがその生存を知り、大喝采の中南アフリカでライブを行う。
彼のいる世界がはじめからネット後の世界だったとしたら、本人から離れたところでヒットしていてもYOUTUBE再生回数などですぐに本人の元にヒットの情報が届くでしょうし、またそんな劇的な死のエピソードがあたかも真実のように伝わることもないと思います。そして、ネット前の世の中のままだったら、彼の娘がお訪ね記事を見かけることもなく、彼が南アフリカのスターとして迎えられることもなかったと思います。どちらの時代もまたがるからこそ、この映画のような奇妙な奇跡起きたのでしょう。