2014年1月17日金曜日

大脱出(116分)

監督:ミカエル・ハフストローム
原題:Escape Plan
シュワルツェネッガー流 口説き術

予告編も見ず、スタローンとシュワちゃんのどアップポスターをぼんやり眺めたくらいでポスター下のオブジェも見落としてたので、ネタバレに気付かず楽しむことが出来ました。
この映画、なんといってもシュワちゃんがスタローンをすっかり信用させてしまう序盤の口説き展開が魅力的でした。「お前、なにかして欲しいことないか」と朴訥に聞くシュワちゃん。それに、はじめはNOサインを出しながらも、2度聞くと必ず何かを欲求するスタローン。やっぱね、オンナもオトコもしつこく相手の願いを聞き、身体を張って叶えてあげるとその人のこと信じちゃうんですよね。信頼関係が出来た中盤からは、シュワちゃんとスタローンがいつも2人で仲良く作戦を練ってて、その雰囲気が中高生男子のお弁当の時間みたいな雰囲気でほほえましかったです。
しかし、この監獄、ルックはハードなのに、ソフトはけっこうやわやわでしたね。周りから丸見えのガラス張りの個室を見た時は超監視牢かと思ったけど、バビロンでは盗聴とかもなくわりと自由に談笑していられたし。船の上の監獄というルックもハードだったけど、優しいお医者さんがメール代行して海の向こうからヘリ呼んでくれたし。
ただ、やっぱり見かけのハードさって大切だなって思ったのは、スタローンがセキュリティコンサルタント(=脱獄のプロ)になった経緯が超複雑なのになんか納得してしまったところ。「昔、検察だった」→「有罪にした犯罪者に復讐を誓われた」→「そいつが脱獄して、妻子を殺した」→「自らがさまざまな刑務所から脱獄して、刑務所の弱点補完に役立てる」って、この動機から行きつく行動って「その犯罪者コロス!」とかもっとシンプルでいいと思うんだけど。でも、なんか納得してしまうのはスタローンというルックのハードさゆえ「お前ならそうだろうな」と思わせてしまうからでしょう。そして、ただのコンサルタントが終盤に人を殺しまくるのも「スタローン、お前ならそうだろうな」と違和感なく見てしまいました。