2014年12月25日木曜日

ゴーン・ガール(148分)

監督:デビッド・フィンチャー
原題:Gone Girl
愛がなければ、復讐なんてできない

「レボリューショナリー・ロード」「ブルーバレンタイン」に類する結婚絶望物語との前評判を聞いていたので、おっかなびっくりな気持ちとともに公開を楽しみにしてました。見終わった直後は夫婦の不毛な駆け引きを見て「ふあ~~~」ってガクガクきたのですが、3日たったら「あの二人お似合いだったな~」と意外と結婚に肯定的な気持ちになった不思議。
テレビのインタビューのシーンで、エイミーがどうすれば喜ぶか理解しすぎているニックが、ふたりだけの「嘘はついていないよ」という暗号(手で顎を隠す)を示しながら、謝罪と愛の言葉を述べるシーンは、騙し合えるのもやはりどこかに愛があった証拠だよなあと思ったり。いや、でも、これは私が適齢期をはるか遠くに超えてしまっているせいで、ああゆう仮面を被り続けなきゃいけないおそろしさも含めて、なんだか「憧れ」の気持ちをもってしまっているのかもしれません。
「レボリューショナリー・ロード」「ブルーバレンタイン」よりも、自分は今年公開されたウッディアレン監督「ブルージャスミン」が思い浮かびました。若い女と一緒になるために離婚したいと旦那に告げられ、旦那の金融犯罪をFBIに通報するジャスミン。旦那が若い女と浮気していると知り、旦那を殺人犯にしたてあげるエイミー。女性にとっては、パートナーが若い女に走ることは本気で許せないことで、今の自分が揺らぐ結果になっても「あんなやつ、社会的に抹殺しよう」という動機付けに充分なりうるんだなぁ。(「そんな男はほっとけ!」って言いたいけど、自分に同じことがおきたと考えると、やっぱり怒りと失望ですごい気持ちになりそう)ただ、ジャスミンがFBIに通報したのは突発的だったのに対して、エイミーは計画に時間をかけていて、ハートが強くてたくましい。やる時はあんくらいやらなきゃダメなんだなぁ。つうか、あそこまで出来るってやっぱり愛だよなぁ。エイーミーとダンの間に産まれてくる子供は気の毒でなりませんが、あの2人はやっぱりけっこうお似合いな気がします。
あと、これは備忘録的に書いておきたいのですが、エイミーがダンにクンニされているシーンのエイミーの顔がすごかった。素晴らしいアヘ顔に、おもわず笑ってしまいました。