2012年上半期に見た映画は44本。
去年が年間85本だったことを考えると、去年よりもちょいハイペース。
なにより見た映画全部をブログに書くというとんでもないマメさ加減に我ながらビビッております。
せっかくなので、ここで上半期ランキングでも。
1位と2位は2012年上半期、日本人が最も見ておくべき映画!
選挙を超えると、2位は正直もう古い感じがいなめませんが。来年のアイドル残酷物語はもっとすごそうだ。。。ゾワゾワ。
2012年6月30日土曜日
2012年6月29日金曜日
ソウルサーファー(106分)
原題:SOUL SURFER
監督:ショーン・マクナマラ
こんなにも出来たイイ娘はありえない
えっ、コレ実話!?どーもさーせん
予告編でお腹いっぱいになっていたので、あんまり期待してなかったのですが、さわやかな涙がこぼれる良作でした。
正直、予告編のせいで序盤、「どこで、サメが出てくるだろ?」ってのが気になりまくってしまったのですが、まあアメリカでは有名なエピソードみたいなのでソレはこの物語のストーリー上あらかじめ隠しておくべき事実ではないということなんでしょうね。
いや、でも、サメに腕を食べられてしまうということを知っていても、映画上のサーフィンのシーンがすごい魅力的で。ルールが説明されなくても、バトルとしてのサーフィンも楽しめてしまうところにこの映画の力量を感じました。
女の子たちの日焼け感もよかったなぁ。太陽に照らされて、キラキラする腕のうぶ毛、日差し感パーフェクトでした。。インドア派の私も、思わず「海パーーーーン」って気分になりましたYO!(Perfumeツアー沖縄公演オマージュ)
主人公ベサニーが、はじめっからあまりにも出来たイイコすぎて、ビックリ。
サメに襲われても取り乱さないし、腕が失われてもとりあえず前向きで自暴自棄にならないし、家族のお手伝いもするし。こりゃ奇跡も起きるわ…。
津波に襲われたタイにボランティアに行くシーンは「正直いらないんじゃ」とも思ったけど、コレは実話なんだからしょうがないか。
この映画もそうだったんですけど、最近「本当に、本当の話なんですよ!」エンドロール、多いですよね。いや、けっこうこのパターン好きなんですけども。
美談系だけじゃなくて、「冷たい熱帯魚」的なヤツでもそういうパターンのエンドロール見てみたいな。想像しただけで、ワクワクしちゃう。そーゆーことだ、よろしくなっ!(言いたかっただけ)
2012年6月20日水曜日
映画 ホタルノヒカリ(110分)
監督: 吉野洋
縁側の付いた我が家がベストなら
なんでローマへホタルノヒカリ
ドラマ未見、漫画を数冊読んだことある状態で見てきました。
ドラマ映画化で海外ロケ&見終わった後の感想が「無」っていうとこが、去年のマイ・ワースト映画「セカンドバージン」と全く同じ。なんで、ドラマの映画化って海外設定なんでしょうね。絶対、なんか業界の病理がある気がする。私もおうち大好き干物女なんだけど、全然共感できなかったなぁ。
映画の新キャラ松雪泰子が「夫と娘を亡くして自暴自棄」な女という設定なのは分かるけど、あまりにも迷惑すぎて、話も人も破綻してたように感じました。
もち粉を「覚せい剤だ!」と騒いだり、ただの接待を「誘拐だ!」と嘘ついたり、車で迎えにきたと思ったら「こんな坂、登れない!」と道路に車を放置したり、、、その迷惑女の設定が対してうまく働いていたとも思えないし。単純に主人公にイジワルする人物のがよかったんじゃないだろうか。それが、干物女のひたむきさで心をいれかえるとかのほうがカタルシスもあったと思うし。
唯一よかったのは、エンドロールのムーンリバー(歌:綾瀬はるか)とその音声ドラマ。
絵で説明してないのが逆によくて、ウクレレでムーンリバーを適当に歌う綾瀬はるかが生生しく思い浮かべることができました。映画中繰り返される「ブチョーーー、ゴロゴロゴロゴロ」っていう台詞も、エンドロールではなんかニヤリと出来たし。あーん、私もブチョー的な何かとゴロゴロしたいですぅ☆
2012年6月17日日曜日
私が、生きる肌(120分)
原題:La Piel Que Habito
監督:ペドロ・アルモドバル
人生は膣の出来栄えそれ次第
クリームなしでなるべくやろう
クリームなしでなるべくやろう
やっぱり、マッドサイエンティストって映画の華!
昨年の「スプライス」「ムカデ人間」も好きだったけど、コレも好きです。欲を言えば、もっとアイツに狂っててほしかった。
おかしな復讐をかますっていう意味では、こちらも大好きな「悪魔を見た」も思い出しました。
娘を強姦した男を監禁して、手術台に乗っけて やった手術が膣形成手術!
そして、膣付き男子に「膣の出来が君の人生をきめる」と各種サイズのアレを提示!
いや、それを真顔でやってのけるんだからスゴイよね。スゴイ。
時間をさかのぼってのサスペンス構成は「ふーーーん」っていう感じでしたが、冒頭の美しいヨガとか娘の自殺の根拠が分かり、「あー、おしゃれこいてみせただけじゃなかったんだわ」って思えてよかった。なんで、奥さんがあんな虎息子と浮気したのかは謎だったけど。。。あれ、そういえば、なんで車で大火傷追ったんだっけ?あの火は、虎息子の仕業だったんだっけか・・・
息子が母親に「ボクだよ!」ってアイデンティファイさせるのが、「虎息子→お尻のアザ」、「膣形成息子→昔レコメンドしたワンピース」っていうのが、なんか好き。「お母さん、オレやで!」っていうのを分かってもらえなかった場合、私だったら何でアイデンティファイさせるかな。腕に一箇所長い毛がはえるところがあるから、そこかな・・・。ちゃんと、あの毛のばしておかなきゃ。
2012年6月16日土曜日
ガール(124分)
監督:深川栄洋
沸く女子にあっけにとられるレディースディ
申し訳ないあたしもガール
申し訳ないあたしもガール
女子9割で満席になったレディースディの映画館で、見てきました。
映画自体を差し置いて衝撃だったのは、見終わった後の隣の女の子たちの言葉。
「いやだーーー、コレ、まるで私のことみたい!」「元気でたぁ!」「結婚したくなったぁ!」との声に、「え・・・そんな映画だったっけ、コレ?」とビックリ。
「同じ国・同じ時代・同じ性別に生まれてきたのに、ボクたちこんなに分かりあえないんだね。どおりで、生きにくいわけだよ。世の中に争いごとがなくならない理由がなんだか分かってきたよ・・・」と、私の頭の中のぼんくらガールが大暴れしてしまいました。
で、お話自体は、主要ガール:4人とも最終的にはオトコに救われるエピソードでして、もー中指立ちましたよ。がんばり過ぎて空回りしてるアタシをそのまま許し受け入れてくれる男や息子による救い。。。「男なんて、救いじゃないからな!とりあえず、お前ら「ヤング≒アダルト」見て、出直せ!」と登場人物たちに説教タレたくなりました。
でも、よかったところもあります。
29歳の香里奈さんのお洒落コイタいでたちが、なかなか痛さでガールにしがみついている女性像に説得力を感じました。
あと、麻生久美子のエピソード、「いつの時代の話じゃい!」って感はあったけど、修羅場っぷりが楽しかったです。「女が嫌なら、土俵で仕事してろ!」っていう台詞、結構好きでした。
原作は読んでないのですが、なんとなく原作を損なわない映画化にはなってるように思います。「おもしろい!」と満足して帰ったガールたちを思い出すと、まあ成功した映画化だと感じました。ただ、こんなの見て喜んでるのがオンナなのかと思うと、なんかすごいガッカリしてしまいました。でも、しょうがないか、、、女の人生は半分ブルー・半分ピンクでできてるんだもん☆
2012年6月9日土曜日
サニー 永遠の仲間たち(124分)
原題:Sunny
監督:カン・ヒョンチョル
会いにきて会いにこないで会いにきて
親友たちに大きく手を振る
回収されていないエピソードやつっこみどころがちょこちょこありながらも、それに目をつぶってしまう気持ちのイイ胸のざわめきをくれる映画。クライマックス葬儀場でのダンスシーンで、「オレたちのサニー、最高!」って叫び出したい気分に。
少女時代のエピソード・現在のエピソード、どちらともキラキラ輝いてて、よかった!少女時代のエピソードで一番好きなのは、ナミとスジが酒を飲んで「美人でごめん!」「前の学校では私が一番だったのに!あんたの顔は最高だ!」っていいながらハグするところ。もー、めちゃくちゃかわいい!
現在のエピソードは、娘をいじめたコたちを制服を着て復讐しにいくところ。なぜか警察にすぐ釈放されてて、「韓国の警察って、ぬる~い」なところも韓国映画アルアルが味わえて好き。
小中高の友達ゼロ問題を抱える私としては、「会いに行きたい人はいるか?」「会いにきてほしい人はいるか?」という問いが頭をもたげました。
そして、今のところ、誰にも会いたくないし・会いにきてほしくない自分に気が付きまして「こんなんだから、Face Bookとか気乗りしないんだよなぁ」と自省。なんで、こんなに昔の友達に会うのがおっくうなのか。。。自分の中になにか問題を感じてしまう。
いや、でも、「サニー」よろしく、私にもあんな再会があったら、「あなたのおかげで人生の主役の戻れた」と思わずつぶやいてしまうかも。あーーー、私もサニーにはいりたい!
2012年6月4日月曜日
この空の花 長岡花火物語(160分)
監督:大林宣彦
このブログにも筋道が必要だね
たまにはちょっとの祈りと願い
今年見た中で、「日本人」の「今」の私達が見るべき映画を選べと言われたら、「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る」とこの映画をあげさせていただきます!
大林宣彦監督作品は、「ねらわれた学園」「時をかける少女」しかみたことがなく、映画館で鑑賞するのはこの作品がはじめてでした。生きる者からもそして死者からの声もリアルに感じる、ものすごいパワーの作品でビックリしました。クラクラくるドラッグ的な演出とパワーに、彼らがスクリーンから召還されたのかと思いました。色々な声を下手にまとめることなく、混乱・絶望・希望、、、その混沌をそのままに届ける大林監督の力量に驚きました。
2時間40分と長い作品のですが、半分くらいからずっと号泣。物語そのものと画面のパワーにトランス状態になってしまい観終わった後、頭がしびれ顔はカピカピになり、映画館のトイレで周りにかまわず顔をばしゃばしゃ洗ってしまいました。
まず、何と言ってもまず惹きつけられたのは一輪車に乗った少女たち。
上半身まっすぐのまま、スイスイと通り過ぎていくのが、見ていてとても気持ちよかったです。一輪車の理由が分かるにつれその通り過ぎる姿に哀しさも覚え、なんともあらわしようのない気持ちになりました。
「空からココが見えなかったから、爆弾が落とせたんよ。だから、見えないものが見えるように声を出すんよ。」という1歳半の娘をおぶったまま亡くした母親の語り。そういった声が、東日本大震災で被災してきた少年にチカラを沸かせる不思議なつながり。文字であらわすととても陳腐になってしまいますが、映画でしかできないやり方で「今」に背中を押していることにとても感動しました。
うまく書けずもどかしいのですが、色々と通り過ぎてしまっている問題に「声を届けよう」「声を聞こう」という気持ちになり、姿勢を正させられました。作品中の「雑学にも、”祈り”と”願い”が必要だ!」という台詞にならい、私も自分の映画の感想に”祈り”と”願い”を織り込んで書いていきたいなという気持ちになりました。
2012年6月1日金曜日
レンタネコ(110分)
監督:荻上直子
はっきり言って、この作品キライです。ツマラナイという単語よりはキライという単語のほうがシックリくる作品。
「サミシイままじゃダメ」「サミシイ人にネコ貸します」「ココロのアナには、ネコが一番」等のパンチラインがムカついて、ムカついて。作品中の繰り返される「さみしさを埋めることをしつように迫る」妙な主張に、「テメーにそんなこと言われるくらいなら、寂しいままのがマシ!」と超イライラしてしまいました。
荻上監督作品は「トイレット」に続き鑑賞2本目でしたが、あいかわらず「ソレおもしろいと思ってるんだろうけど、なんかムカつく」っていうポイントが多くて。「トイレット」のエアーギターも全然面白くなかったのですが、今回も「今年こそ結婚!」の張り紙のくだりとかつまらん・・・というか、不快。つーか、あの主人公、結婚したがっているようにはみえないし。「心のアナにはネコっていう信条があるなら、お前にはオトコなんていらんだろうが!」と説教タレたくなりました。
私はネコアレルギーなので、ネコアレルギーの人がやたら嫌な人にかかれているのにもムカつきました。ネコアレルギーの妻が「ネコを飼わないで!」と夫に頼んだのに、「キミが許してくれないなら、ボクはネコちゃんと出ていく!」と脅してむりやりネコを飼うエピソードとか、マジで「ネコアレルギーなめんな!」と中指たてましたYO!ネコアレルギーの人が、ネコと一緒に住んだらお岩さんみたいな肌になるんだから。(経験者談)
アレルギーとはいえ、嫌いではなかったけど、なんかこの映画のせいでちょっとネコを嫌いになってしまいましたよ。
エンドロール最後「ネコの意思を尊重し、自然のまま演技させました」的なエクスキューズも「観客に甘えんな!」と思い、映画館が明るくなってから思わず「ヒドッ!」と口走ってしまいました。
しかし、ボスネコの名前がうたまる師匠だったのは、シネマハスラーへの牽制球だったのかしら。いや、もしかするとコレも荻上直子的なオモシロ演出なのかな?
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