2014年11月30日日曜日

2014年11月に見たいくつかの映画

11月はブログに感想を書いた映画4本以外に、新作映画3本見ました。(合計7本鑑賞)

友達と一緒にやっているふるふるきゃすてぃんぐというポッドキャストでファン感謝祭(?)的に温泉旅行をしたり、とよはしスロータウン映画祭のスピンアウト企画のため豊橋に2回足を運んだり週末わりと忙しくしてたわりには、映画もそこそこ見てました。
あと、11月は1年ぶりにタマフルで映画の感想メール「6才のボクが、大人になるまで。」が読まれました。ワーイワーイ!ほとんど読まれることはないと思っているだけに、採用されるととてもうれしかったり。

「ニンフォマニアック Vol.2」は、パート1では語り部だったシャルロット・ゲンズブールがハードなSMプレイに興じたり、言葉の通じないアフリカ人と3P(未遂未遂)したり、「やっぱり、フォントリアーのヒロインがただですむわけないよね~」とうなづきました。おもしろかったので、パンフとフォントリアー特集のユリイカ購入しました。

「荒野の千鳥足」は、1971年制作の映画でありながら、日本初公開ということで新作カウントしました。ビールを飲みまくるオーストラリアのヤバの人々のやばさ。ビールならどんだけでもおごってくれる輩、最高です。そして、カンガルー狩りのリアル感。つーか、あれ単なるリアルだよね!

「レッド・ファミリー」は、ムービーウォッチメンの取り残し回収で見に行きました。宣伝文句にあるように、私も終盤の家族の台詞劇に号泣メーンしました。その台詞の内容自体は泣けるものでもないし、そのままの台詞を劇中で一度は聞いているのにあれだけ心をゆさぶるリフレインはすごい。まだまだ進行形の社会問題を、自国でちゃんと笑えて泣ける話として描く韓国の映画民度の高さ、はかりしれないっす。(敬礼)

「悪童日記」は、映画の日に見たのに見たことをすっかり忘れていた。年間ランキングを考えている時に思い出して、2014年12月27日にあわてて追記。「ハウルの動く城」で出てきた魔女にそっくりのばあさんが出てきて、すげークオリティだなと思った記憶。


ニンフォマニアック Vol.2
原題:Nymphomaniac: Vol. II
監督:ラース・フォン・トリアー
理由なき中毒は、かっこいい

荒野の千鳥足
原題:Wake in Fright
監督:テッド・コッチェフ
ビールだけも、ここまでやれる!

レッド・ファミリー
原題:Red Family
監督:イ・ジュヒョン
北でも南でもホウレンソウは大切です

悪童日記
監督:ヤーノシュ・サース
原題:A nagy fuzet
駿映画のばあさんを実写でお届け

2014年11月29日土曜日

6才のボクが、大人になるまで。(165分)

監督:リチャード・リンクレイター
原題:Boyhood
12年間の門出に立ち合わせてくれて、ありがとう

今年のはじめ、DVDと映画館をはしごして1日かけてぶっとうしで見たリンクレーター監督のビフォーシリーズがとても面白かったので、同監督が12年間かけて同じ俳優で撮影したというこの「6才のボクが、大人になるまで。」もすごい楽しみにしていました。
実際見てみたら、本当の時間の経過によって生み出される登場人物たちの成長になんともいえない感慨がわきました。映画終盤、主人公:メイソンの高校卒業時に、親族が集まってホームパーティのシーンでは、自分もそのパーティに出席して彼の門出を祝っているかのような錯覚におちいり、ずっと成長を見守っていたコの門出にたちあうよろこびを感じました。
ちょうど映画を見た同じ週に、12年間の在籍期間を経てモーニング娘。を卒業する道重さゆみ卒業コンサートをライブビューイングで見たのですが、やっぱりそこでも門出にたちあう喜びを感じました。そして、映画もライブも主役の成長はもちろんのこと、親や後輩メンバーといった送り出す側の成長を感じさせてくれました。道重さゆみさんの足を痛めるアクシデントに動じずに、メドレーをやりきる後輩メンバー、デュエットする「好きだな君が」で足のトラブルで動けない道重さゆみのもとへダッシュでかけつける新リーダー譜久村聖。だれかを送り出す時、それを送り出す側も同じく成長しているものなんだなぁ。
パトリシア・アークエット扮する母親役:オリヴィア、再婚相手がアル中DV野郎だったり、その次の再婚相手と買った家が超欠陥住宅だったりと、苦労の絶えない母親生活をしていて、エピソードだけ考えると単純に「家族、最高!」っていう映画ではないのだけど、家族以上かけがえのないものはないんだと感じ、家族を持ちたくなりました。独身の私としては、とりあえず、いま持っている家族を大切にしようと思いました。
オリヴィアが「あなた、頭がいいから、学校行きなさい」と助言をした水道工の少年が時を経て、家族との会食している(母から引越しの指示をアレコレうけて子供たちがうんざりしている場面)ところに「あの時のあなたの言葉に感謝します!」とオリヴィアに伝えにくるシーン、親の言葉は耳が痛いけどもっと親の言うことを聞こうと反省しました。とりあえず、お母さんにやれと言われている車の運転を来年はがんばる!

2014年11月22日土曜日

紙の月(126分)

監督:吉田大八
したいことがないし、一緒には行けない

大人になった宮沢りえを自分はぜんぜん見てきていなかったのですが、「紙の月」のりえちゃんは銀行の契約社員という役柄に対してちょっと美しすぎる感はあるもののひょうひょうとしながらも自分に抑制がとれなくなっていくおさえた演技がよかったです。ホテルのスィートに泊まる時のロビーで待つりえちゃんの姿、美しかった。地味な服を着ていてもその魅力は隠せないけど、やっぱり綺麗な人が綺麗なモノを身にまとうといっそう輝くなぁと当たり前のことに気がつきました。
あと、大島優子の下世話な感じで人の懐に飛び込んでくる感じもよかった。更衣室の鏡越しで見える大島優子の表情の下世話な雰囲気が好きです。なんともいえない存在感でスクリーン映えする前田敦子とはまたちがうけど、おおいなる小者感がありこれから脇を固める名役者になりそうな予感がしました。AKB48を代表してきた2人が自分の夢に対し着実に歩みをすすめているのを見られるのは、「人生捨てたもんじゃないよね」と未来が明るく思えて特にファンというわけでもないけどうれしい気持ちになりました。
映画の中で誰に共感するかといえば、圧倒的に小林聡美扮するベテラン事務行員に共感しました。宮沢りえの横領に気がつき摘発する中で、自分自身それだけのお金があったらいったいどうするか思いをめぐらせ、そして、思いついたやってみたいことが「徹夜すること」だったという哀しさ。翌日に響きそうで怖くて、徹夜すらしたことなかった彼女。
いるべきところにいるために習慣的に欲望を抑制しすぎて、もはや自分の欲望が思い出せないという彼女に対して、窓ガラスを割って「一緒に来ますか?」ときく宮沢りえのシーンに、アッチ側とコッチ側は遠いんけど、意外と踏み外すかどうかは紙一重だと感じさせられました。そして、コッチ側に残った小林聡美よろしく駆け出していく宮沢りえを私も羨望の目で見てしまいました。ちなみに、この映画のシーンに影響されて、映画を見た週の金曜日にオールで飲み明かしましたのですが、、、その結果、翌日に響いて、今ちょっと後悔しながら映画の感想を書いています。。。さとちゃん、やっぱオールすると翌日にひびくよ!

2014年11月14日金曜日

サボタージュ(109分)

監督:デビッド・エアー
原題:Sabotage
野菜を切ったり、人を殺したり

ムービーウォッチメンの課題作品、近場で公開される限りかかさず見ているのですが、直近2作品が「イコライザー」「エクスペンダブルズ3 ワールドミッション」と同系統の映画が続いたので、「そろそろ違うタイプの映画がみたいな~」と思っていました。が、今週も「サボタージュ」と、再びハードボイルド・アクション(っていうジャンルでいいのかな)で、思いがけず男祭りなラインナップ。「サボタージュ」面白かったけど、同系統の映画を連続で見たことで「このジャンルは私のど直球ではないな」と悟りました。2ヶ月に1本くらいがちょうどいいかな。
「サボタージュ」、葉巻を吸うシュワちゃんがとにかくかっこいいし、バライティに富んだ殺し方が見られるし、女刑事と黒人刑事のやり取りがかわいいし、と描写が楽しくていいんだけど、映画終わった後に話を振り返ると「え、じゃあ、あれも、あれも、シュワちゃんがやってことか~。としても、それ辻褄あうのかな・・・?」と脚本がちょっと甘いように感じました。つーか、そういう辻褄がバチっとあえば、この映画めっちゃ傑作になっていた気がします。(天井磔殺人、一体どうやってやったんだろう。あれ、一人でやるのたいへんそう。)
女刑事に「キミも人生、楽しんでるんだろ」「肌で分かる」とか口説きなのかなんなのかキザなセリフを吐いたり、自らハニートラップをしかけたり、セロリを包丁で切ったり、最後には無双っぷりを見せたり、とにかく色んなシュワちゃんが見れて楽しかったです。特に、セロリを切るシュワちゃん、かわいかったなぁ。(はっ、これが、ギャップ萌ってやつか!?)

2014年11月8日土曜日

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション(126分)

監督:パトリック・ヒューズ
原題:The Expendables 3
打ち上げは、一度じゃなくてもいいんだよ

エクスペンダブルはシリーズ1作目から映画館で見ていて、私自身はこの映画を彩るアクションスターに門外漢なのですが、その男臭い世界を楽しませていただいてきました。が、このパート3はぜんぜん楽しめなくて、「これは、私は招かれていないパーティだったのだな」と感じてしまいました。
楽しめなかった一番の要因は、アクションシーンのカット割が細か過ぎて理解出来なかったこと。その場面で戦闘している者同士のカットが細かく割られるならまだ分かるのですが、遠隔にいるメル・ギブソンとかもはいってくるから視点がわからず頭がついていけませんでした。パート1とパート2ではアクションの分かりづらさを感じた記憶がないんだけど、こんなんだったかなぁ。。。
あと、部室の消滅と打ち上げ不足により、男臭ゆるふあが減ったことも残念でした。エクスペンダブルズの基地a.k.a部室が今回は一度も出てこなかったし、最後にある打ち上げは楽しいけど、これまであった序盤と中盤にあるゆるい打ち上げがなくなってガックリでした。あいまあいまで見える、ドルフラングレンのキュートさとかジェットリーのケチさとかに胸がキュっとしてたのに。
若手リクルーティングシーンがその代替なのかもしれないけど、あそこでおもしろかったの、年齢詐称しゃべりすぎバンデラスくらいだったもんなぁ。今年見た「大脱出」は、けっこう好きだったんだけどなぁ、うーん。。。パート4はもう見ないかもしれません。