2014年3月21日金曜日

ロボコップ(117分)

監督:ジョゼ・パジーリャ
原題:RoboCop
ああいう絵が飾ってある会社を信用してはいけない

元祖「ロボコップ」はテレビ放送を子供のころ見たおぼえがありますが、「瀕死の警官が改造されてロボット警官になる」というやんわりとしたストーリーしか覚えていません。ただ、ものすごく面白い映画だった記憶があります。オリジナルをあんまり覚えていないのですが、今回の新作「ロボコップ」はよくもわるくも普通の映画でした。ストレスなく見ていられるのですが、「あのロボコップの新作!」という看板の期待値に遠くおよんでいないように感じました。

鑑賞後ふりかえると、主要登場人物のキャラクターが薄くて「あいつ、よかったな!」ってのがキャスター役のサミュエルLジャクソンくらいしか思いあたらなくて残念でした。また、場面場面で登場人物の意思決定基準がズレているような気がし、感情移入がしずらかった。
科学的に考えるとありえないロボコップのプログラムを乗り越えるくだりも、わりとあっさり「そーゆーこともあるのねぇ」という描写で「その問題を乗り越えた意味の大きさ」が把握しずらかったです。
総合的な映画の出来が普通といっても、すごく好きなところもありました。
まず、オープニングがかっこいい。オープニングMGMのライオンのロゴをバックに、サミュエルLジャクソンの唇をふるわす音が聞こえきて、そのまま彼がキャスターを務める報道番組が始まる。「なにか面白いことがはじまる!」という期待感が高まるすごい良いオープニングでした。
また、これはとても重要なことだと思うのですが、ロボコップのルックがとてもかっこよかった。研究所の中でプラグみたいなのにつながれてる姿も、バイクでデトロイトをかっとばす姿も見た目がかっこいい。中国の工場・田んぼを疾走するロボコップもよかったです。赤く光るヘッドのライン、好きです。そのクールな見た目に、もどかしさを感じる「うぃーん、うぃーん」という動作音が組み合わさるのも楽しかった。
あと、オムニコープ社に飾られている意味のわからない現代美術絵が「この会社の胡散臭さ」をよくあらわしててよかった。会議室にあんな絵を飾ってる会社はダメだ!