2014年7月5日土曜日

オールド・ボーイ(103分)

監督:スパイク・リー
原題:Oldboy
すべて知ってる驚きの展開

5年以上前にDVDでパクチャヌク版「オールド・ボーイ」は鑑賞していました。ずいぶん前に見たので詳細は忘れましたが、ストーリーの大筋は覚えていたので、今回のスパイクリー版「監禁」にも「開放」にも「娘」にも驚けなかったです。やっぱり一度知ってしまったことは頭からすっかり消すことは出来ないんだな~と実感しました。パクチャヌク版を見た人ならだれでも、解放後の初対面で「あ、この子が娘やね!」と思ってしまうでしょう。ちなみに、科学館の展示で見たことがあるのですが、驚きとともに知った事柄は記憶に残りやすいようですよ。なので、驚きの結末が待つこの映画のオチは忘れたくても忘れられないでしょう。
「オールド・ボーイ」に関していえば、スパイクリー版よりも、パクチャヌク版のほうが好きです。ただ、昨年パクチャヌクがハリウッドデビューした「イノセント・ガーデン」よりはスパイクリー版「オールドボーイ」のほうが好きだったりする。自分の好みって、監督性よりも筋そのものを重視してるのかなと感じました。得体の知れない人に目的もわからず長期監禁される、、、多分これが個人的に好きな筋です。
今回の「オールド・ボーイ」は前半のどうしようもないおっさん描写から、監禁生活がけっこう好きです。
ウォッカをファーストフードのドリンクカップにいれて、仕事中もアルコールを摂取して暮らすバツイチ下衆野郎の主人公。商談に失敗して、路上で寝嘔吐するほど酩酊するどうしようもなさ。あまりにどうしようもなくて、監禁後食事とお酒が差し入れられる生活に「こっちの暮らしのが楽でよくな~い?」って思っちゃいました。でも、夕飯が餃子ばっかのは嫌だな。私、餃子好きだけど、映画に出てくるアメリカの餃子は丸っこくてなんか美味しくなさそうに見えました。
あと、人肌恋しすぎて、ネズミを可愛がるおっさん描写もかわいかった。子供を産んだネズミを丸まってスリスリするおっさんかわいい。かわいいおっさんが見れなくなるから、ねずみを殺された時は私も哀しかったです。