2013年12月31日火曜日

くららがたったのシネマランキング(2013年)

今年も、もう大晦日がやってきた!また大晦日がやってきた!ヤァヤァヤァ!ということで、今年私が鑑賞した新作映画のシネマランキングを発表させていただきたいと思います!


ラジオ:ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル内コーナー:シネマハスラー&ムービーウォッチメンで取り扱われた映画50作品にプラス24作品で、合計74作品新作映画を鑑賞しました。去年の97本から23本減)


ベスト3は、3位「ルーパー」、2位「ハッピーアイランド」、1位「キャビン」です。
「ルーパー」は、ジョセフ・ゴードンレビットが30年かけてブルースウィルスになっていく臨界点描写が大好き。生え際が後退したら、ブルースウィルスになっちゃうよ~~~(「アルシンドになっちゃうよ~」のリズムで)
「ハッピーアイランド」は、カナザワ映画祭で見たんですが医者の経歴を持つ監督ならではの医療器具を使った拷問シーンをハンカチ噛みしめながら楽しみました。「ごめんですむなら、警察と産婦人科医はいらない!」等のパンチラインの数々も素晴らしいです。
「キャビン」は、お約束のアメリカキャンプホラーにまさかの設定を加えることで、人がざくざく死ぬクライマックスでめっちゃ大笑いしました。画面で行われていることとと裏腹感情を呼び起こされるのは、映画の大きな魅力のひとつだと思ってます。半漁人に3000点!

ワースト1は、「R100」です。言い訳に見えるメタ構造がとにかく不快でした。あの松本人志を心底「おもんないわ」と思えたという意味では、見た価値があった気もしています。

タマフルのお題以外は映画の感想書けたり書けなかったりでしたが、今年はシネマテーブルでサポーターをやったり、そこで開催された各自のランキングを発表し合う忘年会で司会をやったりと映画を使った楽しいことにたくさん参加出来ました。来年も、映画自体を楽しみながらも、それを通して楽しいことをたくさんやれるといいな~。

くららがたったのシネマランキング(2013年)

1.キャビン
半漁人に3000点!
2.ハッピー・アイランド
ごめんですむなら、警察と産婦人科はいらない!
3LOOPER ルーパー
30年後、ぼくらはどんな髪型になっているんだろう
4.クロニクル
みんな童貞なら信じられた
5.ワールド・ウォーZ
世界を股にかけるZ!
6.凶悪
ドン小西のセーター、ぶっこみたい
7.そして父になる
瀧を、取り違える
8.仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム
ライダー部の5年後にうなづく
9.ニュータウンの青春
飯田先輩 かたぎやめるってよ
10.嘆きのピエタ
鶏片手に ボーイ・ミーツ・マザー
11.愛 アムール
愛する人の、音がきこえる
12.ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
少年は残酷なトラを飼う
13.ラストスタンド
趣味に生き、イイ顔しろ
14HK/変態仮面
変態キターーーーッッ!!!
15.はじまりのみち
母の愛、息子の愛
16.ザ・マスター
ぼくのマスターは、かわいいくまちゃん
17.シュガー・ラッシュ
ゴールドメダルとは、立ち位置ゼロのことである
18.パシフィック・リム
死んだら、打ち上げ出来ない
19.ジャンゴ  繫がれざる者
握手したくない時、どうしてる?
20.ゼロ・グラビティ
夜空の向こうのジョージ・クルーニー
21.プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
I am your father.
22.真夏の方程式
“実におもしろい”抜きで、実におもしろい
23.もらとりあむタマ子
おおぐちロールキャベツ~大口で食べれば、ダイヤモンドになる~
24.建築学概論
GEUSSの極み、オッパー!
25.恋の渦
覗き見気分で「もう恋なんてしない」
26.ばしゃ馬さんとビッグマウス
趣味なら、あきらめなくていい
27.テッド
成長してる場合じゃない
2821ジャンプストリート
リュックサックは片腕掛けで
29.マン・オブ・スティール
偉大なる父にして、この息子あり
30.セデック・バレ
アジア・近代版 スリーハンドレッド
31.アイアンマン3
4DXは面白い映画だけにします
32.横道世之介
吉高由里子のぐるぐるカーテン
33.ローン・レンジャー
そして、キモサベが残った
34.劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語
閉じた幸せなんかいらない
35.かぐや姫の物語
生きづらささえ生きる喜び
36.マジックマイク
腰ふりで、女を支配しろ
37.セレステ&ジェシー
愛してる、デモサヨナラ
38.バチェロッテ
ザーメンドレスでバージンロード
39.演劇1+演劇2
貧乏ヒマなし、天才ヒマなし
40.海と大陸
「生きること」「手をさしのべること」
41.アフターショック
崖の上のポヨ
42.ハングオーバー!!! 最後の反省会
コカイン最高!
43.ヒステリア
親とバイブの話はしたくない
44.奪命金
ジョニー・ト-版 現金に体を張れ
45.ホーリー・モーターズ
アポイントメントの向こう側
46.悪の法則
ペットはチータ、セフレはフェラーリ
47.ベルリン ファイル
他人の国でシバラマ祭
48DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN   少女たちは涙の後に何を見る?
あっちゃん、AKBやめるってよ
49.アルマジロ
戦争は麻薬か?
50.シュガーマン 奇跡に愛された男
南アフリカじゃ、オレはヤバイぜ
51.ホビット 思いがけない冒険
世界で一番行ってみたい家飲み
52.アフター・アース
親の愛は、地球より重い
53.風立ちぬ
駿には、強い女が似合う
54.オブリビオン
トム・クルーズがいっぱい
55.キャリー
クロエモレッツの鼻が膨らむ時
56.きっと、うまくいく
All is well?
57.ムード・インディゴ~うたかたの日々~
シャレオツ敵視問題
58.スタートレック イントゥ・ダークネス
宇宙で内輪揉め
59.モンスターズ・ユニバーシティ
モンスターズ・ミラーボールみたかった
60.藁の楯
自分を守る物語のために
61.リアル ~完全なる首長竜の日~
真実の中で、すべてがゆれる
62.イノセント・ガーデン
欲望に目覚める喜び
63.バーニー みんなが愛した殺人者
逆村八分 in テキサス
64.クロユリ団地
あっちゃんの顔がコワイ!
65.アウトロー
アウトローなぼくちん、痴話げんかも仲裁
66.清須会議
やっぱり、こーきが苦手
6747RONIN
へぇ~、アイツも英語しゃべれるんだ
68.スプリングブレイカーズ
調子こいたビッチとは関わりたくネェ
6996時間/リベンジ
ニーソンの運転教習所
70.ヒッチコック
「私を誰の妻だと思ってるの!」自分の夫にキレれる幸せ
71.ダイ・ハード/ラストデイ
無敵男のこわがるモノ
72.グッモーエビアン!
ドンペリ開けてるセレブじゃねえんだぜ!こちとら働いてナンボだ労働For You
73.ガッチャマン
オレは映画をみないうちから駄作と決めつける考え方を否定する
74R100
ダンカン、この野郎!

2013年12月30日月曜日

ゼロ・グラビティ(91分)

監督:アルフォンソ・キュアロン
原題:Gravity
夜空の向こうのジョージ・クルーニー

IMAX字幕版で鑑賞しました。
行ったことない宇宙を見て、「うわ~、この宇宙めっちゃリアルだわーーー」と思いました。宇宙で撮影してきたとしか思えない、映像の説得力。映画が終わり、席から立つと重力に違和感を感じて、うまく歩けなかったことにも驚き。
宇宙の美しい映像に魅せられつつも、映画で起きる過酷な出来事に「地球にうまれてよかったーーー!」「重力ばんざーーーい!」と心底思ったそのタイミングで、エンドロール前「GRAVITY」と表示されるのがめっちゃかっこよく、気持ちよかったです。

広い宇宙を舞台に、ほぼサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの2人芝居で映画がすすむのですが、とにかくこの映画のジョージ・クルーニーはイイ男でした。サンドラ・ブロッグの命を優先し自らの手を離し、そして宇宙の藻屑となっても通信がつながる間は彼女にアドバイスを届け、ユーモアを忘れない男。

終盤、ジョージ・クルーニーが再び現れた時は、「これで、助かる!」ってめっちゃホッとしたもんなぁ。死んでからも、「1人で戦えるだけの」活をサンドラ・ブロッグにいれにくるジョージ・クルーニー、イイ男過ぎるわ。これから、つらいことがあった時は夜空を見上げて、宇宙に漂うジョージ・クルーニーを思い浮かべ、元気を出そうと思います!

2013年12月21日土曜日

47RONIN(121分)

監督:カール・リンシュ
へぇ~、アイツも英語しゃべれるんだ

映画館でキアヌのどアップのポスターは見かけていましたが、予告編を見てなかったので、前情報なくビックリすることができました。なんといっても、まず日本人の俳優同士が英語で演技してて、驚き。案外、みなさん英語しゃべれるんですね。柴崎コウとか意外な人が英語で演じるのを見て、私も来年はまた英語の勉強をやろうかなとか映画にあまり関係ないことが、頭をよぎりました。英語で話してても、日本語名の発音は日本語発音で、その違和感がなんか面白かったです。 
忠臣蔵をこう料理したかという驚きを十分楽しめたのですが、ちょっと話が長くてだるかったのが残念でした。武器を調達するエピソードとか、菊池凛子の色仕掛けの罠にはまるエピソードとかもっと短縮して100分くらいの映画にしてほしかったな。
モノノケ菊池凛子、かわいいし気持ち悪いし予想以上にはまってたのですが、せっかくレズっぽいからみがあったので、相手役を柴崎コウじゃなくてもっと気の弱そうな娘にしてほしかったです。あと、最後に凛子が龍になって戦うのではなく、凛子のまま刀と髪の毛とかで戦ってほしかったです。唐突に龍が出てくるのには、「テンペスト3D」を思い出してしまいました。
浅野忠信演じる吉良も、柴崎コウを「美しい側室ですな!」と発言し娘だと知り肩をすくめたり、婚儀の余興に浮かれたりとけっこう可愛げがあって好きでした。

2013年12月14日土曜日

くららがたったのシネマハスラー&ムービーウォッチメンランキング(2013年)

2013年、シネマハスラー&ムービーウォッチメン課題作品、今年は1作品を除き完走できました。(今年で4年目)(番組で取り扱われることになった時には「エンド・オブ・ウォッチ」の公開が終わっており、まだソフト化されていないため未鑑賞)(2014年3月7日、ゼロ・グラビティ、エンド・オブ・ウォッチ、47RONINを反映してランキング更新)

3月でシネマハスラーが終わり、4月からムービーウォッチメンとタマフルのシステムが少しかわりまして、番組で当たり屋的作品が取り扱われることが少なくなり、映画鑑賞の心理的負担の少なくなりました。予告を見るたびにドキドキしていた「謎解きはディナーのあとで」とか危険な匂いのする映画を見なくてすんで本当にホッしました。
今年は「アルマジロ」「HK/変態仮面」「ばしゃ馬さんとビッグマウス」と3回メールを読まれたんですが、コーナー外で読まれた「ばしゃ馬さんとビッグマウス」がなかなか痛い投稿内容で、宇多丸さんに放送上で「そんなこと言わないでよ~!」とフォローいただいたり、投稿仲間の方から「気にしすぎ!」と励まされたり、ネット上で「読まれることを意識しすぎなリスナー、ツライ!」とdisられたりとなかなか貴重な体験をさせていただきました。

今年からタマフルではランキングベスト10とワースト1のみにするそうですが、私は例年どおり全部順位つけちゃいました。つーか、結局全部並べないとベスト10は決めれなかったです。(ワースト1はぶっちぎりだから、並べなくても決められるけど)

1位の「LOOPER ルーパー」は、なんといってもジョセフゴートンレビットからブルースウィルスへの臨界点描写が好き!髪の毛が後退してきたら、ブルースウィルスになっちゃうよ~~~。「タイムトラベルのことなんて、どうでもいいんだ!」というブルースウィルスの啖呵も好き。未来から送られてきた者を処刑するという描写は、クールなかっこよさがありました。それ以外にもSF要素が次々にてんこまれていながらも、話がまとまっているのもすごいと思いました。

ワースト1の「R100」は、言い訳ともとれる客を馬鹿にしたメタ構造がどうにも嫌いで。2010年に年間ワーストにしたなべあつの「さらば愛しの大統領」の「バカになってみてください。インテリぶってみないでください。」というオープニングロールにもすげーむかついた記憶があるんですが、面白くないのを作品中で客のせいにしてくる姿勢は、やっぱり不快なものですね。

くららがたったのシネマハスラー&ムービーウォッチメンランキング(2013年)

1. LOOPER ルーパー
2. ワールド・ウォーZ
3. クロニクル
4. 凶悪
5. そして父になる
6. 仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム
7. 嘆きのピエタ
8. 愛 アムール
9. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
> ゼロ・グラビティ
10. HK/変態仮面
11. ラストスタンド
12. はじまりのみち
13. シュガー・ラッシュ
14. パシフィック・リム
15. ジャンゴ  繫がれざる者
16. プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
17. 真夏の方程式
18. もらとりあむタマ子
19. ばしゃ馬さんとビッグマウス
20. マン・オブ・スティール
21. セデック・バレ
22. アイアンマン3
23. 横道世之介
> エンド・オブ・ウォッチ
24. ローン・レンジャー
25. 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語
26. かぐや姫の物語
27. アフターショック
28. ハングオーバー!!! 最後の反省会
29. 悪の法則
30. ベルリン ファイル
31. DOCUMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN   少女たちは涙の後に何を見る?
32. アルマジロ
33. シュガーマン 奇跡に愛された男
34. ホビット 思いがけない冒険
35. アフター・アース
36. 風立ちぬ
37. スタートレック イントゥ・ダークネス
38. モンスターズ・ユニバーシティ
39. 清須会議
40. 藁の楯 わらのたて
41. リアル ~完全なる首長竜の日~
42. クロユリ団地
43. アウトロー
> 47RONIN
44. 96時間/リベンジ
45. ヒッチコック
46. ダイ・ハード/ラストデイ
47. ガッチャマン
48. R100

かぐや姫の物語(137分)

監督:高畑勲
生きづらささえ生きる喜び

予告編にて墨汁で書かれたような輪郭をまといおそろしい顔で走り抜けていくかぐや姫を見て、これまで見たことのないタイプのアニメーションの迫力を感じていました。予告編が台詞抜きだったので、アートっぽい映画なのかなと思っていましたが、生々しい心情吐露とともに生き辛そうなかぐや姫を描きながらも、生きる喜びを感じさせてくれる映画でした。
幼少期のかぐや姫が翁と媼の近くでかえるのモノマネをしながら成長を見せるシーンが、赤ん坊が成長していく姿のかわいらしさとそれを見守る者の喜びがあふれていて好きです。縁側から落ちたかぐや姫が2本足で立ち上がる姿を、驚きと喜びの顔で見守る翁と媼の姿がよかったです。顔を真っ赤にして、「姫!姫!」と手をたたいてかぐや姫を呼び寄せる翁の必死な顔もよかった。
かぐや姫の幸せを祈り高貴な姫という像を彼女に押し付け、どんどんかぐや姫を生きづらくしていく翁を見て、古今東西かわらぬ女性の普遍的な悩みを感じました。「すべてを忘れて他の場所に行ければ、楽になれるのに・・・」とかぐや姫は願い、はからずもそれを叶えてしまうわけですが、結局悩みを捨てなければいけない瞬間にはその生き辛さでさえ愛おしく手放し難い気持ちになることが伝わってきました。結局この生き辛さと付き合っていくことも、生きる喜びのひとつなのかもしれません。
あと、しょうもないことなのですが、幼少期にパンツをはかずにおしり丸出して暮らしていたかぐや姫が捨丸に肩車されたシーンで、「おい、それ、具があたってんじゃねーか!?」とちょっとへんな気持ちになりました。帝のアゴがすごい長いのも気になった。あんなのに後ろからいきなり抱きしめられたら、アゴがささって痛いでしょうに。
あと、月からのお迎えがこないだ見た「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語」のアルティメットまどかの一団にすごい似てました。つーか、かぐや姫の穢れが円環の理の中に浄化されたと考えれば、この2つは姿形以外も結構類似してるかもしれません。

2013年12月9日月曜日

シネマランキングYOSOU 2013

「たわわちゃんのYOSOUアカデミー(仮) シネマランキングYOSOU」という12月9日にアシッドパンダカフェで開催された、宇多丸さんのシネマランキング2013年を当てちゃおうというイベントに私もYOSOUを投稿させていただきました。
せっかくロジックも作ったので、こちらで紹介させていただきます。
いよいよ、今週末シネマランキング発表。さー、自分のシネマランキングも作らなきゃ!まずは「かぐや姫の物語」を早く見に行かなければ・・・

くららがたったの宇多丸さんシネマランキングYOSOU

1 エンド・オブ・ウォッチ
2011年のシネマハスラー年間ランキングでは、私が唯一見れなかった「サウダーヂ」が1位になりました。ということで、今年唯一私が見逃している「エンド・オブ・ウォッチ」を1位に予想。

2 パシフィック・リム
今年の映画祭りを代表するので置きにいって、2位。

3 クロニクル
超能力が使える桐島なので、3位。

4 ジャンゴ
オープニングで5億点で、4位。

5 ラストスタンド
アメリカでも日本でもこけてるけど、オレは応援するで、5位。

6 嘆きのピエタ
エンディングの市中ひきづりで5億点で、6位。

7 凶悪
8 そして父になる
キャストが似てるし公開時期も似ていた邦画良作なので、差を際立たせるために順位連続させると予想。本物のピエール瀧さんの怖さを知っている宇多丸さんは「凶悪」を7位、「そして父になる」を8位にすると予想。

9 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
パイを舐めるなってことで9位。

10 仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ
フォーゼ大好き宇多丸さんなので10位。

2013年12月6日金曜日

もらとりあむタマ子(78分)

監督:山下敦弘
おおぐちロールキャベツ~大口で食べれば、ダイヤモンドになる~

山下敦弘監督と前田敦子の初タッグの昨年の映画「苦役列車」の自分の感想を見返したら、「前田敦子は、なんかこういう「何考えてるかよく分かんない」役あってますね。素で演じているようにみえて、良かったです。」と書いていたのですが、同タッグで前田敦子が主役を演じた本作「もらとりあむタマ子」では「演技っていうか、あっちゃん、こーゆー人なんでしょ!」とつっこみたくなってしまった。それくらい、あっちゃんにタマ子がはまってました。
「苦役列車」では森山未來の汚い食べ方が光っていましたが、今回もあっちゃんの無気力でありながら底知れない食欲を感じる食べ方が素晴らしかったです。特に、大口でロールキャベツをほおばるシーンと2アクションで団子を串から取りはずすシーンが好きです。この映画の食事シーンだけまとめた動画とかあったら、何度もリピート見てしまうと思います。
私は、映画の中でずっと働かないで悩みをあーだこーだぶうたれてる人が嫌いなんですが(サイタマノラッパーのIKKUさえ嫌)、この「もらとりあむタマ子」は不思議と嫌悪感を感じませんでした。おそらく、それはタマ子の実家という甘い蜜の吸い方が私に似ていたからだと思います。働いているとはいえ、私自身実家暮らしで家事は親に頼りっきりでして。洗濯物はもうちょっとまともに干せますが、私の得意とする料理もレンジ料理ばかりで、タマ子と同じくダイエットをしてる時ぐらいしか料理しません。そして劇中のタマ子と同じく、どうしようもなくぐーたらなのに家族になぜか愛されています。劇中、父親と一緒に暮らすタマ子を見て、家族の愛はありがたくもあり、ありがた迷惑でもあり、とにかくかけがえのないものだなと改めて思いました。