2013年8月10日土曜日

イノセント・ガーデン(99分)

監督:パク・チャヌク
原題:Stoker
欲望に目覚める喜び

「「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督、ハリウッド初上陸」ということで、かなり期待していましたが予想外に上品な映画で、なんだか肩透かしな気分を味わいました。
毎月参加させていただいているシネマテーブルの課題作品としても扱われたのですが、同じテーブルになった女性が「かわいい庭が出てくる森ガール的な話かと思ったら、人がザクザク殺される映画でビックリした!」と言ってたのが印象的でした。
原題は家名を表す“Stoker”なのに、邦題はなぜか“イノセントガーデン”、、、うーん、これはわざとミスリードを狙っているのかな~。(ただ、庭においてある大きな玉や籐の椅子など、たしかに庭は素敵でした)
この映画のおじさんを見て、昔読んだ本に書いてあった「変態の悩みは自分が変態であることではなく、パートナーが見つからないこと」というフレーズを思い出しました。たしかに、おじさんは18年かけてパートナーとなりうる姪を育てあげウハウハになっていたように感じます。
でも、姪は「自分の欲望に気づいた喜び」でウハウハしていて、別におじさんを必要としていない。結末から振り返ると、ちょっとおじさんが気の毒でした。
「男目線過ぎる!」と非難の声も多かった姪のシャワールームの人を殺してきて、興奮オナニー
ーン、私は普通に「お前、そっちだったかーーー!」とビックリさせていただきました。
あと、ニコール・キッドマンが演じる母は娘が自分の元を去った後、ケロッと元気に暮らしていそうな気がします。肉親の情にとらわれないわがままな女の強さを感じて、彼女のことはけっこう好きです。