2014年1月29日水曜日

ビフォア・ミッドナイト(108分)

監督:リチャード・リンクレイター
原題:Before Midnight
怒ったら、服を着てしまいます

ビフォアシリーズ全て未鑑賞だったのですが、この機会にまる1日使って「ビフォア サンライズ」「ビフォア サンセット」「ビフォア ミッドナイト」と立て続けに見ました。映画と同じだけ年を重ねるイーサン・ホークとジュリー・デルピー。長回しのシーンが多いのもありますが、作品内と同じ年月分本当に歳をとっていく2人が演じているだけに、ドキュメンタリーを見ているようでした。他人の夫婦喧嘩をきっかけに出会った2人が、18年後自ら夫婦喧嘩をするという展開にも歴史を感じました。その18年をたった1日見るという、とても贅沢な気分を味わえました。 
「ビフォア サンライズ」よりも「ビフォア サンセット」、「ビフォア サンセット」よりも「ビフォア ミッドナイト」と回を重ねるほど楽しめました。2作目以降登場人物が自分と年齢近いせいもあり、親近感がありより楽しめたのかもしれません。
なんといっても今作「ビフォア ミッドナイト」では男と女の修羅場シーンが最高!
ホテルにチェックイン直後、ワンピースの肩紐をはずされおっぱい丸出しになったジュリー・デルピーとイーサン・ホークのペッティング。そのペッティングが、息子からの電話を機に中断され口論が始まるのですが、途中までジュリー・デルピーのおっぱいが丸出しのままなのがセックスの途中の喧嘩というリアル感があってよかったです。
あと、服を脱ぐタイミングで互いがセックスに本腰をいれようとする瞬間が感じ取れるのですが、そのタイミングが2人でズレてるのも面白い。電話終わった直後パンティを脱ぐジュリー・デルピーと喧嘩をおさめようとジーパンを脱ぐイーサン・ホーク。そして、お互い別々のタイミングで服を着直していくのも面白かったです。
「ビフォア サンライズ」と「ビフォア サンセット」では、映画の中の時間しか2人は一緒に過ごしてなかったのですが、「ビフォア ミッドナイト」では9年間一緒に過ごした後の2人なので、「コレを言われたら嫌だな~」っていうポイントでお互いを責めていくのもえげつなかった。「そんなこと言ってないだろ!?」っていうことで互いの揚げ足取りをするところとか、別に勝ち負けじゃないのに「勝ったつもり?」と聞くとことか痴話喧嘩あるあるのオンパレード。しまいにゃ言わなくていい浮気を暴露までしちゃって、流石に2人はもう終わりかとも思いましたが、、、最後にイーサン・ホークが心からの誠意とユーモアで相手を笑わそうとして仲直りをするという結末もよかったです。この映画を見て、恋愛を長続きさせるスキルが身についた気になりました。謝る時は誠意とユーモアをもって!