2014年9月26日金曜日

舞妓はレディ(135分)

監督:周防正行
テンション高い男に鍵を渡したくない

私事になりますが、抽選に当たりまして今月末からライムスターにラップを習うという京都精華大学の公開講座で京都に3回通うことになりました。名古屋から京都まで行くのはちょっとおっくうだなと思っていたのですが、映画で四季折々の京都を見ていたら、京都に行くのが楽しみになってきました。9月から10月にかけて京都に行くことになるので、秋の京都が楽しめるかな。ラップを自分で作ってやれるようになるか、自分に半信半疑な気持ちですし、めちゃくちゃ緊張していますが、舞妓はレディの主人公:春子の修行シーンを思い出してめげずにがんばろうと思います。春子よろしく、言葉を獲得することで自分に少しでも変化をもたらせればいいなぁ。
で、「舞妓はレディ」の映画の感想ですが、ミュージカルシーンでの役者陣の踊りと歌声が気持ちよかったです。特に主人公の上白石萌音が舞妓になった時の変化っぷりが素晴らしかった。かわいかったし、声がめちゃきれいだった。エンドロールまで、うっとり聞き惚れました。脇を固める役者陣もみんな芸達者だった。草刈民生はさすが綺麗だし、コメディエンヌ的な演技もうまかったです。
ただ、ミュージカルシーンはいいのですが、話のところどころに気持ち悪さを感じる部分が気になりました。主人公が「先生、大好き!」って叫んで終わる展開に、「え、まだ、それ言うの!?」と思ってしまった。春子にしろ、先生にしろ、「舞妓になる!」とか「舞妓にさせる!」とか振り切った行動をやり切るだけの動機付けが弱く感じて、なんか現実味の薄いちょっと浮いた人間のように思えました。あと、竹中直人扮する男衆が職業内容のわりにテンション高すぎて変質者に見えた。舞妓さんや芸妓さんちの鍵をあーゆー人に管理させるのは心配極まりないと思う。竹内直人と渡辺えりの「Shall we ダンス?」コスプレも、いまさら笑えないというかどういう顔をしてみたら分からなかったです。
クライマックスで、岸部一徳が「舞妓の魅力はね、若さなんだよ!」と言い切るシーンは潔さがあってよかった。その後、「一生懸命頑張ること」うんぬんかんぬん言ってたけど、まあやっぱり若さが大事なカテゴリーがたしかにあるということは認めざるえない事実だよね。うむ。