2015年7月10日金曜日

海街diary

監督:是枝裕和
上映時間:126分
パンフレット:720円★★★★☆(紙質が薄いけど雰囲気ある作り。原作者吉田秋生さんの「是枝さんが何かのインタビューで「気がつくと捨てられた子供の話ばかり撮ってる」とおっしゃっていたことがあった。是枝『海街diary』を拝見して、あ、これは親を捨てた子供の物語だな、と思った。・・・」という感想が秀逸)

ともに暮らす、かけがえのなさ

映画を見終わってもこの4人姉妹の暮らしをずっと見ていたくなる「ずっとあいつらを見たくなる映画」でした。四季に彩られた鎌倉のあの古民家で、綾瀬はるか・長澤まさみ・夏帆・広瀬すずが暮らしていると思うと、鎌倉に行きたくなりました。でも、「ずっとあいつらを見ていたくなる映画」でありながら、劇中でこの4人はいつかはあの家を出ていくことになるという予感がし、いつまでも続かない「ずっと」なんだと感じるからこそ、この4人の時間が愛おしくなりました。綾瀬はるかと広瀬すずは長い間独身のままあの家で暮らしそうだけど、長澤まさみと夏帆は結婚願望強そうだしこの容姿でモテないわけがないので、すぐ結婚しそう。結婚したらあの家の中にだれかの旦那が同居することは難しそうなので、家を出ていくことになるんだろうな。出来れば、長澤まさみは離婚して出戻って、綾瀬はるかと昔とかわらない様子で姉妹喧嘩してほしいな。
序盤から中盤にかけては、すずをむかえいれることになった3人姉妹が長期にわたって誰もすずにいじわるをしないことが不思議だったのですが、終盤のお葬式帰りに浜辺に立ち寄るシーンで「お父さん、いい人だったのかもしれないね」「だって、こんないい子を残してくれたんだもん」と3人がすずを見ながら語るシーンで、「いやその父親に捨てられたあなたたちにも、そのよさが残ってるよ!」と捨てられたことで切れたはずの関係のつながりを感じました。親を恨んでても、いい子に育った4人に拍手したくなりました。
あと、是枝監督、ちょこちょこうれしいお色気シーンをいれてくるところが憎い感じがしてうれしかった。ファーストショットの長澤まさみのベッドシーンの見えそうで見えないおっぱいとちゃんと見せてくれる下着姿に、となりの男性が声を出して「おっ!」ってなってて、素晴らしい掴みのシーンだなと思いました。私もあの瞬間から、長澤まさみに掴まれてました。ルックスの素晴らしさは言わずもがなですが、高くもなく安くもなくいい塩梅の長澤まさみが最高だった。葬式参列のために宿泊する旅館で、到着後冷蔵庫を空けて「ビール飲みたい!」と叫ぶまさみちゃんの信用出来る感じも最高。一緒にお酒飲みたくなった。