2016年2月12日金曜日

イット・フォローズ

逃げるには徒歩より自動車

監督:デビッド・ロバート・ミッチェル
上映時間:100分
原題:It Follows
パンフレット:720円(★★☆☆☆:監督が子供時代に見た、形を変えるモンスターがずっとついてくる夢を着想にしたことが分かります)

今年になってムービーウォッチメンの投稿をやめてから嘘みたいに映画を見なくなってしまったんですが、ネット上に流れてくる『イット・フォローズ』の「セックス、ホラー、ついてくる」というような評判が気になって、ひさびさに映画館に行きました。ホラー映画にセックスはつきもの(セックスを興じている者がいの一番に殺されるなど)ですが、セックスが恐怖の源と関わっているというのはありそうで意外とないような。恐怖の原因もセックス、恐怖から逃れる手段もセックスというのが面白かったです。そして、必ず徒歩でつきまとってくるソレの不気味さがよかった!あと、私はペーパードライバーで毎年毎年「今年こそ運転できるようになる」と目標をかがげては挫折してるのですが、この映画は「運転出来なきゃ命が危ない」と思わせてくれたので、見てよかったです。今年こそ運転の練習をしよう・・・
ずっとヒロインのジェイに思いを寄せている童貞の幼馴染ポールが、クライマックスでジェイのためにソレと戦ってから、ジェイとついにセックスした後の描写がなんともいえない味がありました。セックス後、「どうともない?」「どうともないよ」と確認しあう2人。ずっと好きだった人とセックスした後の感想を聞かれて「どうともない」と答えるの新鮮だなと思いました。
この映画を見た感想を知人に伝えるのに「愛知県美術館に所蔵されているデルヴォーの『こだま』っていう絵を連想した」と言ったら、たいそう感心されました。「映画の感想を絵で表現すると、すげ~知的な人と見られる」という知恵がつきました。いや、でも、実際、『こだま』で描かれる女性みたいに表情を変えずに一直線に向かってくる感じが、この映画のソレと印象が似ているので、この映画を見た方が愛知県美術館に行くことがあれば是非見てみてほしいです。

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