2012年3月31日土曜日

TIME(109分)

原題:In Time
監督:アンドリュー・ニコル

幼い頃からミヒャエルエンデの「モモ」が好きで何度も読み返してきたので、「時間が貨幣価値を包含する世界」という設定を予告編で見た時からものすごく気になっていました。
また、身体の一部に命を脅かす数字が現れるというのも小山ゆう先生の「愛がゆく」みたいで、これもものすごい好きな絵。序盤かなり期待が高まりましたが・・・

序盤は、「時間」が絶対的な価値になる世界での貧困層と富裕層の違いが興味深かったです。
貧困層は毎日1日分しか余命をもたず文字通り日々生きるために働き盗むという生活、一方で富裕層は永遠の命が持てるが自殺行為でしか死ぬことが出来ない。
こうやって書いてみると、スラム出身の主人公が世界の仕組みをぶっ壊しに行くとことか含めて、「銀河鉄道999」にかなり似ていたかも。。。
でも、「TIME」のヒロインよりもメーテルのほうがずっと魅力的ですよ!

ただ興味深かったのは「カジノ」のシーンのところまでで、残念ながらそこからつまらなくなってしまいました。
おもしろくなりそうな見せ場の、「タイムバトル」「カーアクション」「銀行強盗」が全部凡庸で。。。特に「タイムバトル」が地味過ぎて物足りなくて、ガックリきてしまった。
つーか、富裕層、あんだけボディガードつけてるのに隙がありすぎじゃないか?
もしや、あれは今さらのマトリックスMR.スミス感を出したかっただけなのかな・・・

自分の力で貧困から抜け出したであろう、時間管理官がしょうもない理由(チャージ忘れ)で死ぬのにもガックリきた。彼には、努力したからゆえの死を与えてあげてほしかったなぁ。