2012年8月2日木曜日

おおかみこどもの雨と雪(117分)

監督:細田守
あの時とかわってないよね あの通り・店・校舎、この私

かなり期待してたんですが、メッセージ性が強すぎてあんまり楽しめなかったです。
細田守過去作品「時をかける少女」「サマーウォーズ」は、“映画館の中で感じる理屈抜きのおもしろさ”と“映画館を出た後にじわじわくる理屈込みのおもしろさ”どちらもあるのが、魅力だと思っていたのですが、「おおかみこどもの雨と雪」はわりとストレートに親子の成長の物語で、それに対する普遍的なメッセージに、映画館の中でも見ているそばから説教臭く感じてしまいました。ナレーションがやたら多いせいもあり、頭で考えて見る映画になってしまっていたように思います。
今年公開されたアニメ「ももへの手紙」や宮崎駿アニメ「となりのトトロ」と共通して、“都会から田舎への引越し”“片親住まい”という要素があったのが興味深かったです。この2作が“田舎で暮らすことで秘密と出会う”のに対して、この作品は“秘密を隠すために田舎に来る”っていう逆設定でありながら、どちらの設定も成立してしまうところに、「田舎」という装置が持つ“おそろしいまでの何でもありうる”感を感じました。
個人的クライマックスは、大学を中心とした冒頭のシーン。
映画を見るまで知らなかったんですが、実は舞台が私が通っていた大学だったのです。はじめ、大学の門が出てきた時「え!?」っと、息を飲みました。
大学の教室や廊下や図書館、半地下になったクリーニング屋、そして喫茶店「白十字」のネオンや街のイルミネーションが落ちるタイミングまでそのまんまで、あの頃の風景をありありと思い出しました。自分が学生時代を過ごした街をアニメーションで見るという、とても不思議な体験が出来、なんだかすごい得した気分になりました。