2012年12月17日月曜日

人間50年アイドル5年


「人間50年アイドル5年」コレは名古屋を中心に活動するアイドル:チームしゃちほこの出囃子フレーズだ。この言葉が示すように女性アイドルの寿命はとても短い。
いちアイドルファンとして、私には職業=アイドルを選択した女のコたちに幸せになってもらいたいという願いがある。彼女たちの幸せを実現のひとつの方法として、この職業の寿命を延ばすことはできないだろうか。

一般の女性と同じように、アイドルにとっても「若さ」は大きな価値だ。昨年末に追加加入したモーニング娘。第10期メンバーの平均年齢は13.25歳であった。アイドルに求められる「若さ」は一般のソレよりも厳しい基準と言っていいだろう。
そして、「恋愛禁止」の重い十字架も女性アイドルを短命にしている。恋愛スキャンダルが発覚した時、男性アイドルはその憎しみが相手(女)に対して向けられる。だが、女性アイドルの場合、憎しみは彼女自身に向けられてしまう。そのため、恋愛の噂が消えた後には多くのファンが減ってしまっている。

また、男性アイドルに対して「童貞性」を求めるファンは少ないが、いまだ女性アイドルに「処女性」を求めるファンは多い。今年TOKYO IDOL FESTIVALであやまんJAPANが「アイドルってみんな処女なんでしょ?だから、私たちも処女です!」と、笑いをとっていた。つまりコレを前提として、笑いが成立するほど“女性アイドル≒処女”は一般論化しているのだ。
「若さ」を持ち続けながら、「恋愛」を禁止され、「処女」であることを求められるそういう特殊な職業が女性アイドルなのだ。

彼女たちが職業:アイドルのままでいるには、我々がもっと成熟する必要があるのかもしれない。「何も知らない女」と同じく「全てを知りつくした女」にも魅了される世界がやってくるなら、「若さ」や「処女」を失い、「恋愛」を謳歌する彼女たちも職業:アイドルのまま生き続けることが出来るだろう。

月曜会新聞vol.4(2012年 夏)掲載
画像はNAGOYAあいどるDD会のフライヤー/2012年12月25日クリスマス開催/おヒマならキテヨネ