監督:ダグ・リーマン
原題:Edge of Tomorrow
死んだ目で殺して
去年のトム・クルーズ主演映画「オブリビオン」は「トム・クルーズがいっぱい!」でしたが、今回の「オール・ユー・ニード・イズ・キル」では「トム・クルーズ、無限死!」で、やっぱトム・クルーズはただものじゃないなと思いました。どういうとんでもないシチュエーションでも、彼ならではのちょっと嘘くさい説得力で呑み込まされちゃう気がします。この2つが同じ世界だったとしても、なんなくやりきりそうです。
やたら強いキャラクターを演じることが多いトム・クルーズですが、今回はヘタレキャラで新鮮でよかった。
戦闘地域での撮影を拒んだことが原因で無理やり配属された最前線軍隊。そこでの海岸奇襲作戦でいとも簡単にあっさり死ぬトム・クルーズ。戦闘経験がない人が無理やり戦争に連れ出された時のあわてふためきと、即死ぶりが見れました。安全装置が外せずにワタワタするトム、かわいかった。訓練を抜け出そうとして、横を走る車をゴロゴロすり抜けようとして車にひかれるトムもかわいい。そーいえば、あのシーンだけトムが死んだ後に隊長が「馬鹿か!」とか言ってなじるんだけど、このタイムループはリセットした後もトム・クルーズ以外の時間は存続したままなのかな。しかし、こういう面倒なことを考えると、「ルーパー」ブルース・ウィルスの「タイムトラベルのことなんて、どうでもいいんだ!」というの叫びが頭をよぎり思考がかき消されるようになってしまいました。
ともあれ、冷たい目をしたヒロインのエミリー・ブラントに何度もリセットaka殺されるトム、何度見ても心地よかったです。あと、世界総力戦争における兵隊キャンプの多国籍っぷりが違和感なくてよかった。みんな、英語なまってたな~。