3月は劇場で映画2本しか見てませんでした。「牡蠣工場」と「ヤクザと憲法」とどちらも日本のドキュメンタリー。わりと身近にありながらも見ることを躊躇してしまう世界をじっくり見ることが出来て、面白かったです。
「牡蠣工場」はブログに感想書いたけど、「ヤクザと憲法」は書けてない。書こう、書こうと思っても毎日だらだらしているうちに知らないうちに寝てしまってる。。。去年まで毎週、ムービーウォッチメンに投稿してた自分すごいな~って思います。(自由な時間増えたはずなんだけど、ただだらだらしてしまってる気がする)
そういえば、猫町倶楽部のアウトプット勉強会で課題本がずっと読みたかった「スクリプトドクターの脚本教室」だったので「この機会に読もう!」と思って参加したら、なんと飛び込み参加でブルボニストでヌイグルミのグルである著者の三宅隆太さんが来てめっちゃうれしかったです。
本で逆パコ起こしして紹介されていた「ブルーサンダー」をせっかくなのでTSUTAYAで借りて見たんですが私はあまりピンとこない作品だったので、「なんで、この作品逆パコおこしで取り扱ったんですか?他の作品だと権利上の問題とかあったんですか?」と聞いたところ「心が動いたから」と答えていただきました。その返答に、三宅さんの人柄を感じてますます好きになりました。この本と三宅さんのお話で、映画は経済やしがらみなど色々な制約がなかなか避けられないものだということと時間芸術だということが実感出来ました。自分の映画の見方が少し変わったように思います。
2016年3月31日木曜日
2016年3月21日月曜日
牡蠣工場
これしか出来ない、だけじゃない
監督:想田和弘
上映時間:145分
パンフレット:600円(★★★☆☆:表紙と裏表紙でつながっている牡蠣工場の写真がかっこいい。牛窓に行きたくなる)
「レディースディだし、最近映画見てないから何か見たいな~」と思い、会社帰りに見に行きました。「せっかく牡蠣を扱ったドキュメンタリー映画だし、時間もあるから映画の前に牡蠣を食べよう!」と映画前に映画館階下にあるお寿司屋さんに行きました。お寿司とカキフライと茶碗蒸しと赤だしを食べて、お会計2,403円。お寿司にしてはお値打ちだけど、レディースデイでお得に映画を見るはずがけっこうお金使っちゃいました。しかし、映画を見る前に牡蠣を食べたのはよかった。牡蠣がお値段するのもそりゃ納得だ・・・と牡蠣漁、牡蠣むき、出荷の工程をありがたい気持ちで見ました。
舞台となる岡山県牛窓の牡蠣工場のうちの1つは、前経営者の血縁ではなく震災のため宮城県から被災してきた渡辺さんに継がれていました。映画の撮影期間中に、自分の工場に初めて中国人労働者を雇いいれることになった渡辺さんは牡蠣工場の仕事を自ら「3K(きつい・汚い・危険)の仕事」で日本人には成り手がないと言っていました。でも、想田監督に「じゃあ、なんで他の仕事をしないんですか?」的な質問を投げかけれたところ、「他のことが出来ない」と消去法的にネガティブな返答をした後、「これ面白いですもん」とポツリと言ったのがすごいよかったです。牡蠣工場の仕事は、映画上でも渡辺さんが言うように3Kに見えます。でも、同時に見ていて面白そうにも見えたんです。1次産業の面白さってそんなに語られないし、もちろん厳しい部分が大きいから面白さだけで語るのも変だと思います。ただ、「牡蠣工場」で働いている人たちは選択肢がないからそこで働いているだけじゃなくて、それ以外の理由も持っているそこでで働いているんだと作り事じゃなく本音の声として伝わってきてました。
2016年3月15日火曜日
キャロル
鏡の中にうつる自分以上に見たい貴方
監督:トッド・ヘインズ
上映時間:118分
原題:Carol
パンフレット:800円(★★★☆☆:内側に折ってある表紙をめくるとキャロルとテレーズの視線を感じることができる、映画の雰囲気を感じられる作りです)
自分のTwitterのタイムライン上でこの映画のネタバレツイートをたくさんみかけた時期があり、そのツイートをなるべく見ないようにしてるうちに「もう、こんなんだったらこの映画見ちゃお」と思って見に行きました。ちなみに、私は自分が見るかもしれない映画でまだ未見の映画のネタバレツイートを見たら細目にしてタイムラインをじっくり読まずに流すようにしてます。
監督:トッド・ヘインズ
上映時間:118分
原題:Carol
パンフレット:800円(★★★☆☆:内側に折ってある表紙をめくるとキャロルとテレーズの視線を感じることができる、映画の雰囲気を感じられる作りです)
自分のTwitterのタイムライン上でこの映画のネタバレツイートをたくさんみかけた時期があり、そのツイートをなるべく見ないようにしてるうちに「もう、こんなんだったらこの映画見ちゃお」と思って見に行きました。ちなみに、私は自分が見るかもしれない映画でまだ未見の映画のネタバレツイートを見たら細目にしてタイムラインをじっくり読まずに流すようにしてます。
恋愛における視線の効用を「これでもか!」と感じさせてくれる映画でした。キャロルとテレーズが視線を向けたり交わしあうシーンの数々に、「目と目があったらミラクル~♪」(牧瀬里穂)と歌いだしたくなりました。ただ映像だと、2人のどちらの目も見た状態で2人の目があっていることを1カットで確認するのは難しかったりします。そんななか、2人が肉体関係になる寸前の鏡を介して見つめ合うシーンに、「これなら観客にも、お互いの目を見た上で視線の交わしあいが分かる!」とものすごい発見したような気分になりました。いや、でも、映画じゃなくても、鏡を介して見つめ合うのって、ものすごいロマンチックな気がします。鏡の中に自分以上に見たいものがうつることってそんなにないからな~
この映画、主観がテレーズからキャロルに途中から入れ替わるんですが、2人とも女性で自分と性別が同じこともあり2人ともに感情移入しやすく感じたのが興味深かったです。それこそ、キャロルにもテレーズにも見つめられてるような気分が味わえました。私は、日ごろ人をじっと見つめるのってアイドルのステージを見る時くらいだったりするんですが、人を見つめたり見つめられたりしてドキドキする暮らしっていいなぁと憧れました。
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