持つべきものは友達と車
原題:Ant-Man
上映時間:117分
パンフレット:720円★★★★★(マーベルシリーズにおけるアントマンの立ち位置(「アイアマン3」から始まったフェーズ2の最後が本作。次のフェーズ3は「キャプテン・アメリカ/シビルウォー」からはじまる)が解説されてて興味深い。前作「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」もそうだったけど、マーベルのパンフレットは内容が充実してて買って損なし。)
予告編の「列車にひかれた!」と思いきやひきで見るとおもちゃのレールセットのトーマスがカタリと落ちるだけの絵が、リアルさがあるゆえなんとも言えないクスリ感があって「面白そうだな~」と思っていましたが、この「アントマン」本編はもっと面白かったです!
マーベルシリーズの直近の前作「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」で、弓がうまいことを除いては普通のおじさんに過ぎないフォークアイにスポットがあてられたのも新鮮でしたが、今回の「アントマン」では盗みを働き懲役くらい釈放後も養育費が払えないため娘に会えない負け犬といってよいおじさんが主人公だというさらなる新鮮さがありました。また、主人公スコットを取り囲む友達たちのどうしようもなさも最高。スコットが釈放されるのを車で迎えにくるルイスのエピソード語りに無駄がありまくる感じが愉快です。あの語りの再現シーンは巻き戻してもう1回みたいです。あと、映画冒頭、そのルイスが「俺は嫁も失ったし、全部失った!」「けど、この車がある!ガハハ!」と能天気に笑っていたんですが、その唯一手元にある車がこの映画を通してどんどん改造されいろんな任務に役立つ姿が見れるのが思い返すとけっこうジーンときます。ルイスはすげ~馬鹿だと思うけど、なくしたものを悔やむより、手元にあるものに感謝する姿にはかっこよさすら感じます。こんな下衆くて良い友達がいるのもアントマンの魅力です!