監督:西川美和
男子から売ってもらう夢はいらない
夢は女子から買わせてもらう
西川美和監督作品は「ゆれる」しか見たことがなかったのですが、「ゆれる」は結構好きで本も読んだくらいだったので今回も期待していました。
が、女を騙す似たり寄ったりの描写に映画後半すっかり飽きてしまいました。序盤はよかったんだけどなぁ。
大勢の女たちが騙されるんですが、ほかの世界とのつながりがみえるシーンが少なく群像劇としての面白さが感じにくかったです。嫁:松たか子の真意についても、なぜか全然興味がわいてこず。オナニーしたり、ナプキン交換したりと、なかなかシモ描写(好物)が多かったんですが…なんでこんなに興味がわかなかったんだろう。
自分の弱さ「店の火事→夫婦不仲」を語ることで次々と女を堕とす夫:阿部サダヲに、「オンナなんか心の琴線に触ってやれば簡単に落ちるんだよ」と言っていた大学の同級生男子を思い出しました。当時は「お前、何目線だよ!」と白目になって聞いていましたが、この映画よろしく自分の弱さを見せることで相手の心の琴線に触れるってのは有効な手口かも。おもてなし用の弱みを持ってると会話が安心みたいなところもあるし。あと、やっぱ方言は強いな。
ちなみにこの映画を見た帰りの電車で、「400万円当選しました」とかいうあやしいDMの返信欄に記入してるおばちゃんに遭遇してビックリ。「いや、おばちゃんそれ詐欺だから!」と思ったけど、なんか怖くて声を掛けられず。騙されている人を注意するのは、なんか恨まれそうでなかなか出来ないモノですね。