2012年10月14日日曜日

新しい靴を買わなくちゃ(115分)


監督:北川悦吏子
旅先で恋に落ちてもいいじゃない
そんなときめきうっかりキボンヌ

タイトルとポスターを見た時点でかなり寒いモノを感じましたが、「こんなのシラケてみても損するだけっ!中山美穂にシンクロして気持ちよくなろう!」と心の準備をして映画館に行きました。
中山美穂がすごいいい塩梅で、シンクロ率が思った以上にあがりました。たしかに中山美穂は今でも美しいのですが、なぜかこの映画では溢れる魅力や性的な惹きつけがあまりないのです。そのため、パリに旅行できた年下イケメン男と恋に落ちるというありえない話が誰にでもありえる話のような気がしてしまう。
セーヌ川をふたりで遊覧船でくだるシーンにはかなりときめきました。中山美穂「この橋をくぐる時、願いごとすると叶うんだって。ただし、恋人同士限定。」向井理「じゃ、恋人同士のふりしよっか」とのやりとりが景色のみで撮られ、橋をくぐった直後のふたりが映ると、手をつないでいるというときめき。そのあと、向井理「せっかくだから、もう少しこのままでいよっか」っていう甘さ。「ひとつ提案、それ私にもやっていただけませんか!?」と、私も一席お願いしたくなりました。
決定的なきっかけはなく、いきなりふたりが惹かれあう様に「幸せの教室」のトムハンクスとジュリアロバーツが頭をよぎりましたが、このシーンですべてを許しました。
あと、中山美穂「東京にかえりたーい!」や向井理「オレもあおいさんのエッフェル塔になれたらいいのにな」など、「え、何メタファー?」という台詞の数々にもニヤリとできました。
「新しい靴を買わなくちゃ」というタイトルが、実は向井理側の思いだったという裏切り展開も嫌いじゃないです。いや、でも、このヒロインは男に靴をプレゼントしてもらってウキウキしている場合ではなく、ちゃんと自分で新しい靴を買わなくちゃ未来はないと思いますけど