監督:レオス・カラックス
原題:Holy Motors
アポイントメントの向こう側
シネマテーブルで課題作品になったということで、レオン・カラックスの映画今回初めて見てきました。序盤は「コレ、なんの話!?」と探り探りに見てましたが、最後まで説明過多になることなく「結局、なんの話!?」とつきすすむこの映画、わりと楽しめました。
はじめは「探偵なのかな?」と思ったけど、墓場で奇人を演じるあたりから「別に探偵でもなんでもねー」と悟りました。大富豪の臨終を演じたのち「じゃ、そろそろ次のアポがあるから」とベッドの脇の姪っ子に断ると、「あ、私も次があるの」と返されるところで「あ、オスカーだけがこの仕事してるんじゃないんだ」と一段階この世界の狭まるのを感じました。そして、最後に嫁と子供が猿だったところで「何の何!?」的な気持ちに。全体を通じ「みんな、その時々にその役割を演じてるだけなんだよ。うちら、それを楽しんでるんだよ。」的なメッセージが受け取れなくはないけど、まあどんなメッセージが込められていようがどうでもいいやという気持ちになりました。