2014年11月29日土曜日

6才のボクが、大人になるまで。(165分)

監督:リチャード・リンクレイター
原題:Boyhood
12年間の門出に立ち合わせてくれて、ありがとう

今年のはじめ、DVDと映画館をはしごして1日かけてぶっとうしで見たリンクレーター監督のビフォーシリーズがとても面白かったので、同監督が12年間かけて同じ俳優で撮影したというこの「6才のボクが、大人になるまで。」もすごい楽しみにしていました。
実際見てみたら、本当の時間の経過によって生み出される登場人物たちの成長になんともいえない感慨がわきました。映画終盤、主人公:メイソンの高校卒業時に、親族が集まってホームパーティのシーンでは、自分もそのパーティに出席して彼の門出を祝っているかのような錯覚におちいり、ずっと成長を見守っていたコの門出にたちあうよろこびを感じました。
ちょうど映画を見た同じ週に、12年間の在籍期間を経てモーニング娘。を卒業する道重さゆみ卒業コンサートをライブビューイングで見たのですが、やっぱりそこでも門出にたちあう喜びを感じました。そして、映画もライブも主役の成長はもちろんのこと、親や後輩メンバーといった送り出す側の成長を感じさせてくれました。道重さゆみさんの足を痛めるアクシデントに動じずに、メドレーをやりきる後輩メンバー、デュエットする「好きだな君が」で足のトラブルで動けない道重さゆみのもとへダッシュでかけつける新リーダー譜久村聖。だれかを送り出す時、それを送り出す側も同じく成長しているものなんだなぁ。
パトリシア・アークエット扮する母親役:オリヴィア、再婚相手がアル中DV野郎だったり、その次の再婚相手と買った家が超欠陥住宅だったりと、苦労の絶えない母親生活をしていて、エピソードだけ考えると単純に「家族、最高!」っていう映画ではないのだけど、家族以上かけがえのないものはないんだと感じ、家族を持ちたくなりました。独身の私としては、とりあえず、いま持っている家族を大切にしようと思いました。
オリヴィアが「あなた、頭がいいから、学校行きなさい」と助言をした水道工の少年が時を経て、家族との会食している(母から引越しの指示をアレコレうけて子供たちがうんざりしている場面)ところに「あの時のあなたの言葉に感謝します!」とオリヴィアに伝えにくるシーン、親の言葉は耳が痛いけどもっと親の言うことを聞こうと反省しました。とりあえず、お母さんにやれと言われている車の運転を来年はがんばる!