ベッドの中でも弓ははずさない(ホークアイ/子持ち)
監督:ジョス・ウェドン
原題:Avengers: Age of Ultron監督:ジョス・ウェドン
上映時間:141分
パンフレット:820円★★★★☆(いままでのシリーズが時系列にすべて紹介されててかなり理解に助かりました。スタッフ・キャストインタビューも充実してます)
前作の「アベンジャーズ」はなんやかんやいって、悪者役ロキのバカ弟っぷりが魅力的で「発端は兄弟げんかかよ!」つーのが面白かったんですが、今回のウルトロンは「AIの暴走っていまさら?」って感じでした。トニー・スタークがスカーレット・ウィッチに見せられた恐れのビジョンが発端でウルトロンは産み出されたっていうところが新しさがあるところかもしれませんが、「トニーから産まれたからこそ」と感じる所作がウルトロンにそんなに感じられませんでした。双子のマキシモフは悪役としてそこそこ魅力的だったけど途中でアベンジャーズ側に転向しちゃうし、個人的には悪役側に求心力を感じませんでした。やっぱ、魅力的な悪役って映画の中で、大切なんだなぁ。
今回の「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」では、ハルクとブラック・ウィドウの恋のさやあて的なエピソードがあるんですが、前作を見ててっきりブラック・ウィドウはホークアイといい仲だと思ってたからビックリしました。つーか、ホークアイが妻子持ちでビックリ!!奥さんが年相応にふけた普通の感じだったし!子供2人もいるし!3人目も仕掛かり中だし!パンフレットの監督インタビューに「ホークアイの暗さは、実は彼が普通の男だから」って書いてあったのですが、たしかに神様や緑の怪物や兵器人間がいるスーパーヒーロー集団にいることになった普通のおっさんだと思うと、ホークアイが気の毒なようなかっこいいような気になってきます。
あと、ブラック・ウィドウの過去がちょっと語られるんですが幼少時訓練学校の卒業の儀式として「不妊手術」を受けさせられるというエピソードに「ひっ!」となったと同時に「もっとそのエピソードにフォーカスして!」って思った。そんなダークなエピソードをきかされても、ブラック・ウィドウをうけとめること、自分がうけとめられることを拒否して逃げるハルクを見て、「ダメな男だなぁ~と思ったりもっとダメな男として開き直れよ」って思ったりしました。