2012年9月13日木曜日

聴こえてる、ふりをしただけ(99分)

監督:今泉かおり
お母さん育休使って映画撮る
たまの休みを有効利用

あいち国際女性映画祭にて鑑賞。監督のテーチィンもあって、なかなか充実した催しでした。
最初、挨拶に出てこられた今泉かおり監督が胸に赤ん坊を抱えていてビックリ。
聞くと監督が、この映画を撮ることになった経緯がすごい。
映画に興味を持ったのは、看護士の勉強のために出てきた大阪にてミニシアターで映画をよく見るようになったのがきっかけ。で、映画への興味が膨らみ看護士を辞めて映画の専門学校に。でも、卒業後映画監督では食えないので看護士に再就職。働きながら書いたシナリオが、見事シネアスト・オーガニゼーション大阪の助成の対象になったものの、その時監督は妊娠していた。。。しかし、なんとその育休期間を使ってこの映画を撮ったという。いや、へんな無理はせず、夢をすくすく叶えている姿にパワーを感じました。「次回作は?」と聞かれ、「正直、今撮りたいテーマがないんですよー」と答えた正直な感じも素敵でした。

映画は音楽による演出が1部しかなく静寂のシーンが多かったのですが、そのせいかテンポが悪く尺が長く感じました。疾走→沈黙→号泣をワンカットで撮った監督のこだわりのシーンも、その長さのほうが引き立ってしまったように感じます。好みの問題だと思いますが、私にはちょっとしんどかったです。
子役の子が、みんなよかった。特に知恵遅れの少女のんちゃんの笑顔に癒されました。知恵遅れという設定ながら、とっても可愛い服を着ているところが親の愛がたっぷり注がれているんだろうなと想像出来てよかった。
あと、主人公:サチが家を掃除し、花を捨てるシーンで、やっぱり映画の掃除シーンは好きだなぁ」と再確認しました。