2012年11月24日土曜日

黄金を抱いて翔べ(129分)

監督:井筒和幸
黄金って、なんだろう?
井筒監督前作「ヒーローショー」があまりみたことないキャストで出演が固められていて観客側に既存のイメージがないことでの独特の面白さと驚きがあったので、スター級の役者がたくさん使われている今作は「どうなのかしら…?」とその面白さを疑っていましたが、いやー疑ってすみませんでした!役者の力の強さとハードボイルドなストーリーが見事に絡みあって、面白かったです。
特に、妻夫木くんが裏ぶれた訳ありの男を見事に演じきっていたのがよかった。「悪人」の時も思いましたが、既存のさわやかなイメージをおさえつつしかもわざとらしさなく演じれるのはすごいと思いました。妻夫木くんって、「イケメンで芸達者なのね!嫌いじゃないわ!」という気持ちになりました。ただ贅沢な悩みなのですが、今作メインキャストがどの人もかっこよすぎて目移りし、ストーリーに集中できないという難点も。だって、妻夫木見て、浅野忠信見て、東方神器見て、桐谷健太見て、溝端淳平見て、、、ってしてるだけで忙しいじゃないですかっ!しかも、みんないつものイメージよりちょっと汚れてるのがまたグッとくるのです。 
あと、超個人的な話なのですが、今回ストーリーに集中できなかった理由がもう1つありまして。映画を見てる途中(浅野忠信の嫁・子が死ぬとこぐらい)猛烈にもよおし、でも、こんな面白い映画を途中抜けるのが嫌でトイレをずっと我慢してたんです。1時間近く我慢してエンドロールまできっちりみた後トイレに駆け込んでようやくスッキリした時に、終盤の妻夫木くん「黄金ってなんだろうな?」という台詞が頭をよぎり、「これもある種、黄金か・も・ね」と脳内返答をし、映画に糞をぬるようなオチを勝手につけてしまいました。(チャンチャン)