2012年11月23日金曜日

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 後編 永遠の物語(90分)

総監督:新房昭之
監督:宮本幸裕
 
アイドルはソウルジェムの穢れを
どうやって浄化しているんだろう

「魔法少女まどかマギカと女性アイドルって、その存在の残酷さがかなり似てる」と思っていたのですが、映画鑑賞を機にそれを自分なりにまとめてみたいと思います。
まどマギでは、思春期の少女の感情の力が希望から絶望へと相転移する際に発生する力を効率のよいエネルギーとして利用するために魔法少女が契約されていきます。アイドルも、思春期特有の多感な感情をもつ少女たちがステージの上で希望をふりまきながらもステージの裏ではさまざまな不安と戦っており、その希望と不安のゆり動かしにファンの心が大きく惹きつけらます。思春期の少女の感情をもてあそぶことで莫大な個体エネルギーを発生させ、それが他にも影響していくところが両者とても似てると感じます。また、限定された条件しか確認されていないのに、目先の夢をかなえるために契約がかわされるのもどちらにも共通していると思います。
まどマギのソウルジェム(魔法を使ったり、負の感情を抱くことで汚れ、汚れがたまると所有者が魔女になる)も、他のグループとの争いにとどまらず同グループでの握手会や総選挙などで嫉妬の気持ちにさらされているアイドルたちがある日「卒業」や「脱退」という形をとって「やめる」OR「やめさせられる」のに似てると感じました。
2年くらい前にぱすぽ☆のイベントにはじめて参加した時、ライブ後に行われる個別握手会がファンが作る列であまりにもメンバーの人気の高低がまるわかりで、「嫉妬の気持ちとうまく付き合わないとアイドルのままでいるのは難しいんだな・・・」と実感したことを思い出しました。「誰も列を作らないメンバーが、その空いた時間に何を思うのか・・・」その気持ちを想像すると、彼女たちに尊敬と感謝の念がわいてきます。穢れに負けず、闘え少女たち!