2012年11月25日日曜日

高地戦(133分)

監督:チャン・フン
英題:THE FRONT LINE
見せすぎ予告編に SAY NO!


シネマハスラーをきっかけに、ここ3年でそれなりに映画を見るようになった私にとって、「高地戦」はこの戦争ジャンルの中でいままでで一番面白い映画でした。
ただ、それだけに劇場でうたれている宣伝が許せない。「1953727日午前10時、朝鮮戦争の停戦協定が成立した。しかし協定の実効は その日の午後10時からだった!最前線の兵士たちに新たな戦闘命令が下る。歴史から 消された、最後の12時間の戦いが始まるー―。」って、コレ序盤の展開ならまだ許せるけど、クライマックス・ラスト30分の展開をネタばれすんなよ!
コレを知った状態で見てしまったため、希望からさらなる絶望へ突き落される「わーい、停戦!生き延びた!」から「え、あと12時間戦えって!?」の展開を俯瞰して見てしまい、あれだけうまくストーリーテリングされていたのに登場人物にあまり感情移入できなかったです。展開を知らずに鑑賞出来てたら、どれだけ心が揺り動かされたことだろうと…本当に残念でならない。見せすぎ予告編にSAY NO!映画会社のみなさん、キャッチーな文句で客を呼びたいのは分かりますが、実際に見にいった人が楽しみを損なうような宣伝はどうかやめてください。
主要登場人物が大勢いるのですが、どの人物も非常に魅力的に描かれていました。特に、モルヒネ打ちまくりの韓国の若大尉の存在感がすごかった。再度戦場に向かう前の演説「オレたちはワニだ!オレたちはワニだ!」の連呼には、絶望を感じながらも血沸き肉おどりました。
あと、”2秒”という異名を持つ北朝鮮の少女スナイパー。いやー、このあだ名マジでクール。イイあだ名が出てくる物語にはずれなしな気がします。